シベリア鉄道極東の旅 (2010/5/2)

4日目 ハバロフスク散策

昨日に比べて大変良い天気!
今日もハバロフスクを散策し、お土産など買い物を楽しむ予定です。

とりあえず、昨日も立ち寄ったアムール川を望む公園まで歩いてきました。

↑対岸側にさくじつより多くの氷が流れ着いています。
右端に街灯に登っているおねいさんが見えますが、基本的にロシア人は陽気でアホなことが大好きです。
厳つく無表情なイメージがありますが、一部の共産体制に染まった人以外は表情豊かでおしゃべり好きです。TVにはお笑い番組も多かったりします。

昨日は徒歩で相当な距離を歩いたので、今日は乗り物を積極的に使って移動することにします。
公園前で待機していたトロリーバスに飛び乗って、ディナモ公園を目指しました。
トロリーバスはどこまで乗っても30рです。必ず車掌が乗っており料金を徴収するとロール紙を切り離して切手のようなものを渡してくれます。材質は藁半紙といった感じで安っぽいです。

↑青がトロリーバス、赤がトラムの切符。
ここでも車掌と運転手はすべて女性。いったい男どもはどこで働いているのやら?
車輌は古めかしく小汚い感じがしますが案内放送は自動再生で意外とハイテクです。

昨日見つけられなかった「チェブラーシカ」の銅像を探すため、ディナモ公園の停留所で下車します。
結局自力では見つけられず売店のおねいさんに聞いてやっと見つけることが出来ましたが、いい歳したオッサンがチェブラーシカを探すとか、かなり怪訝な顔をされました。

実はチェブラーシカとゲーナ以外にも主要な登場キャラは一通りそろっていました。


↑チェブラーシカに登場するキャラクターの銅像。
チェブラーシカは日本でも人気のあるかわいらしいキャラクターですが、この銅像はいかがなものかと?
夜中に突然現れたら泣いて逃げ出しそうな造形です。

チェブの銅像を見つけるという目的を達成し、一応?大満足。
次の目的であるお土産の買い出しに向かいます。
目的地はハバロフスク駅近くにあるНК(エヌカー)シティです。
乗り物に乗って移動する距離でもないので、公園から歩いて住宅地の続く道路を歩いていると、謎なお店を発見しました。

↑キリル文字で「さくら」と書いてあります。
どうやら日本製の商品を扱う雑貨店のようです、しかし怪しさ満点。
「大売出し」「いらっしゃいませ」と書かれたのぼりがよい味出しています。

ロシアの人にとって、日本製というのはそれなりのブランド力があるんだなぁと実感しました。

しばらく歩いてНКシティ到着。

↑ UFO状の建物と、4階建てのビルディングからなるデパートメントストアです。
ハバロフスク最大の商業施設とガイドブックに載っていましたが、正直なところ地元のダイエーより小さい規模です

残念ながらここではめぼしいお土産を入手することは出来ませんでした。どちらかというと地元の人たちがちょっと高価な買い物をするためのお店みたいです。
日本で言うところの高島屋とか松坂屋とかそんなイメージでしょうか?

UFO状の建物は吹き抜けになっておりオシャレな構造です。

↑最上階の天井は天窓になって陽光が注ぐようになっています。

デパートの常として、最上階にはゲームセンターや映画館が併設さています。

↑日本製のビデオゲームが日本語設定のまま稼働していました。

ここで写真を撮っていたら係員のおばちゃんにゲーム機の写真は撮るなと怒られました・・
「やー いぽーにぇつ! えーた いぽーにや ましーな!」
訳:「私は日本人だ、これは日本製の機械だ!」と意味不明な理屈でおばちゃんに対抗

・・などとやり合っていたら、昼時です。
同じフロアにあるフードコートでロシアのファーストフードにチャレンジしてみました。

↑ロイヤルバーガー ポテトとハンバーガーとコーラで210р。
かなり量はありますが、日本円で850円ほどと考えるとけっこうな高級品です。
味は可もなく不可もなく、普通にハンバーガーでした。
ウラジオやハバロフスクにはありませんでしたが、もっと都会にはマクドナルドもあるようです。

結局НКシティでは、お土産を詰め込むためのバッグを1つ買っただけです。
意気消沈してエスカレータを降りていくと、一角に不思議な光景が・・。

↑萌え系タペストリー。
う~ん、こんなところにクールジャパン

展示ケースの裏側を隠すために貼られたものだと思われますが、いったい何所から入手したのでしょうか?
ロシア始まってる。

НКシティではめぼしい土産を見つけられなかったので、とりあえずハバロフスク駅方向に歩いていきます。

歩道橋の上から駅方面を見るとСУПЕРМАРКЕТ(スーパーマーケット)の看板が見えました。

意外と地元の人たちの生活に密着したお店の方が、良いお土産を買うことができたりします。
スーパーマーケットの入り口には遊園地の改札のようなものがあり、手荷物は備え付けのロッカーにしまっておかなくてはなりません。拳銃を装備した警備員が怪訝そうに一瞥してきます・・。少し大きなお店は何所も大体こんな感じです。
こちらのスーパーでは、飴やクッキーなどのお菓子とロシアンティーのパックを幾つか購入。値段が激安なため観光客には縁の無いカペイカというルーブルの補助単位のコインをゲットしました。

↑左:ルーブル 右:カペイカ

その後も本屋や酒屋、観光客向けのお土産などを回って色々買ってみました。途中立ち寄ったアウトドアショップには色々なメーカーの銃器や釣り用品が売っていたり大変充実した品揃えです。
どうやらロシア人はダーチャと呼ばれる別荘で猟をしたり畑を耕したりして週末を過ごす文化があるようで、アウトドア用品の需要は多いようです。

少々荷物が増えたので、一度ホテルに戻って身軽になることにします。ハバロフスク駅前からトラムに乗って移動。

↑トラムの中はこんな感じです、5月にも関わらず少々蒸し暑い車内はロシア人の体臭でちょっとクサイです。
運動部の部室みたいなニオイがしていました。

ホテルで荷物を整理した後、またまた街に繰り出します。
とりあえずホテル近くの国立極東博物館へ。この博物館は1894年に設立された由緒正しいものらしい。極東地方の動物の剥製や化石、民族、文化、戦争などが展示され、日本で言うところの郷土博物館みたいな感じです。ロシア語でしか解説が無いのでさっぱりわかりません。

↑ アムール虎、書き割りの背景がステキ♪

↑ シベリアオオカミ、顔コワイ。

↑ なんとかシカ、肩の高さで2m以上あるデカさ。
学芸員(監視員?)のおばちゃんに「バーリショエ!(大きい!)」と言うとニヤリとうなずき「エータ バリショエ☆□∽∴∀・・と説明してくれました。わかんないけどスパシーバ

↑ 旧日本軍の遺物、バイカル湖近くまで進出したみたい。
極東博物館は2棟に分かれており意外と見応えありました、ガイドブックの情報ともだいぶ変わっており最近改装した感じがしました。

極東博物館を出てすぐそばの赤軍博物館の前に差し掛かると、中から人が出てきました。
あれ?昨日当面休みみたいなこと言ってなかったっけ?
恐る恐る扉を開けると開館してるぢゃないですか!このいい加減さがロシアクオリティ。
受付のおばちゃんに入館料と撮影料を支払うと、わざわざカウンターの中から出て背中を押し誘導しながら、上のフロアをみてから外の展示場を見るのよと説明してくれます。

↑ 軍服や各年代の火器などの装備が並びます、ドラグノフとか一丁ほしいなぁ。

↑ ここにも日本軍の遺物がありました。

↑ 最上階は360度のジオラマになっています。関東軍と旧ソ連軍の激闘を表したものらしい。日本人としては複雑な気分ですね。

さて、お待ちかね男の子のターンです!
外の展示物を見ますよ!


↑ FPSでもおなじみの多用途トラック ウラル4320

↑ 世界初の自走式多連装ロケットランチャー カチューシャの愛称で有名?

↑MIG-17戦闘機、エンジンなどは抜き取られてました。

↑T-54 007ゴールデンアイでボンドが乗り回しているのはこの機種

↑BMP-1 これまたFPSでおなじみの兵員輸送車

他にも往年の名機がいくつも展示してありましたが、あまりにマニアックなので割愛します
ロシアの博物館は本物との距離が近くてイイです、戦車はさわり放題だし自走砲なんかはハンドルを回して仰俯角を変えられます。

そんな自由さに甘えてT-80にデサントしてみました♪

↑ リアクティブアーマー生きてないよね?

満足して博物館を出るときのこと、ロシアの建物の扉は往々にして重厚なため後ろ手に閉めることはできません。振り返って扉をしめようとすると受付のおばちゃんと目が合いました。
「た、だずびたーにゃ・・」
ちょっと気まずく挨拶するも、おばちゃんはにこやかにタズビターニャ!と返してくれました。ロシア旅行中一番愛想の良い人だった気がします。

一日中歩き回ってさすがに疲れたので、宿に戻ることにします。

途中、公園の片隅に野良犬がたむろしていました。

宇宙犬ライカもこんな感じでモスクワを徘徊する野良犬だったのでしょうか。

緯度が高くサマータイムもあるため夜9時ぐらいまで暗くなりません。
まだ明るいけれど一人で出歩くのは危険な時間帯です、ホテルでおとなしく夕食を食べることにします。

洋食に飽きてきたところでもあるし、海外が見る日本文化をちょっと知りたかったのでホテルの最上階にある日本食レストラン「ユニハブ」を利用しました。

写真が付いているのでキリル文字のメニューでも大丈夫!
макуноути бэнтоとмисо супを注文しました。

注文した料理が配膳されるまでのつかの間、ベランダに出てアムール川の眺望を楽しみます。

「あぁ、明日は帰国だなぁ。」と、極東一人旅の終焉に黄昏たりして。

しばらくすると注文の品がやってきました。

↑макуноути бэнто(幕ノ内弁当)
ん~、所々間違ってる感がありますけど確かに日本食っぽい!
玉子焼きと串カツ、お新香は良いとして、フライドポテトとオリーブ、コーンってどうよ?

食材が足りないためか、現地の食材でそれらしく済ませてます。

あれ? 頼んだはずのмисо суп(味噌スープ)が無いぞ?
しかも頼んでない茶碗蒸しがある・・・。 どういうこと?

「茶碗蒸し」らしき器のフタをあけると・・

↑ ・・・味噌汁でした。
いや、それ容器間違ってるから・・・

この辺のアバウトさがロシアクオリティ。
日本でその容器から茶碗蒸し以外の料理が出てくることはまずありませんよ。

味は可も無く不可も無くごく普通なのですが、箸で食べるフライドポテトとオリーブの違和感に参りました。
コーンを一粒づつ箸でつまんで食べるのはもはや苦行、日本人だってフォークぐらい使いますがな。

食事を終え部屋でくつろいでいると、ドアをノックする音が聞こえました。
何事かと思い、チェーンをかけたままドアを開けると従業員のおばちゃんが立っています。
どうやら、明日の朝食を弁当にしてもってきてくれたみたい。

飛行機の時間が早いため朝食時間外にホテルを出ねばならず、わざわざ気を使って黒パンとサラミ、果物とインスタントコーヒーを包んでくれたのでした。
こういった気遣いはありがたいですね。

ところで包みの中に6x4cm位のシリカゲルみたいなパックが2つ入っていました。
сахар(サーハル)と書いてあります。
サーハルとは砂糖のことです、いったいコーヒーにどれだけ砂糖入れるんだよと、ジャバザハットになるメカニズムが何となくわかった気がしました。

←3日目 ハバロフスク到着 5日目 帰国→



ページのトップへ戻る