番外編

ウラルサイドカー探索

当方、バイクが大好きで実に五台も所有しています。
その中で最もユニークな一台が側車付きのバイク、ロシア製の「ウラル」です。

↑ 愛車 ウラル ギア・アップ 舞鶴港にて
サイドカーが主力製品という世界でも珍しいバイクメーカーのウラルが、本場ロシアで走っている姿を見てみたい!

バイコヌールツアーの際に立ち寄ったモスクワでウラルの探索開始です。


飛行機の都合上、半日自由な時間ができたのでモスクワ観光を楽しむことになりました。
正直なところ、観光しながら街中をぶらついていればウラルの1台や2台すぐに目にすることが出来るだろうと軽く考えておりました。
しかし、ウラルはおろかバイク自体ほとんど走っていません。
まぁ、そりゃそうでしょう。
氷点下になり路面が凍結するような季節にバイクに乗るような変わり者は、如何にクレイジーなロシア人でもそうそういません。
ウラルは二輪駆動で普通のバイクより寒冷地に強いといっても、自動車の方がはるかに安全ですし快適ですからね。

それでも少しでもロシアのバイク文化を知りたくて、地下鉄を乗り継いでモスクワの中心地にやってきました。

クレムリンにほど近いノービィ アルバート通り

そこにあるのは・・・

モスクワ最大の書店、ドム クニーギ(本の家)です。

1階は子供向けの絵本や教育参考書、文房具やDVD・CDなどが売られています、日本のアニメも少なからず売られていました。

色々なジャンルの一般書は2階に有り、自分が探している本もこのフロアにありそうです。
とはいえ、大量の本の中から目的の本を探し出すのは難しく、キリル文字の背表紙を睨みながら店内を一巡しても見つけることはできませんでした。

むしろガガーリンとか宇宙開発の本とか、目的外の本が目について物欲を抑えるのに必死です。

近くの店員を呼び止め、場所を聞いてみます。
「すかじーちぇ ぱじゃーるすた 、ぐじぇー あふと い もとつぃくる くにーぎ?」(知ってる単語を並べただけ)
背の高いすらっとした男性店員はどうやら理解してくれたらしく、隅っこの一角に案内してくれました。
はらしょー すぱしーば!

えっ、マジでこんなに少ないの?
自動車とバイクに関する書籍は非常に少なく大きな売り場に対して棚数段分しかありません、自国製の自動車が少ないためか、あまり自動車に対する興味は無いんですかね?

そんな中からめぼしい本を一冊見つけました。

表紙には「バイクの装置とメンテナンス」と書いてあります。

日本の書店でもよく目にする基本的なバイクの仕組みとメンテナンスを解説したいわゆるハウツー本です。
たったの130ページほどしかありませんが、全頁カラーでエンジンの仕組みやキャブ、ブレーキ、電装など解説してあります。
値段は180ルーブル≒540円ぐらい

良くありがちなプラグの焼け具合を解説したページ。
カラー写真で分かりやすいですね。

バイクの系統図なんかもあります。
こういうのは日本ではあまり見ないので新鮮です。

主要なバイクメーカーの車両と諸元も掲載されています。
ハーレー ・ スズキ ・ カワサキ ・ ヤマハ ・ ホンダ ・ イタルジェット

そして・・・

ついにウラル発見!!
遥々ロシアに来て初めてウラルの片鱗を見ましたよ!(本だけど)

さすがウラルの生産国だけあって、サイドカーについては日本の解説書以上に紙面を割いています。
と、いうか日本のバイク解説書にサイドカーが載ることは皆無ですけどね。

サイドカーのフレーム構造、by ウラル


サイドカーのディメンション、トーやキャンバー角が解説されています。


季節ごとのセッティングの項では冬装備の例としてベンチシート仕様のウラル ギア・アップが登場!

と、いうことで聖地ロシアで無理やりウラルの痕跡を見つけてきたのでした。
まさかウラルを探すのにこんなに手こずるとは・・・。

コスモスホテルで見たTVドラマでは、主人公が颯爽とサイドカーに乗るシーンがありましたから、ロシアでは比較的メジャーな乗り物だと思うのですけどね。


一応、ウラル・ドニエプルの専門書も入手しております。



ページのトップへ戻る